在宅医療は、家で過ごし医療を受けられる素晴らしさ、
終末期においては家族のそばで安らかに迎えられる。
現在、国はそんな理由と国の立場の医療の経済的側面
から在宅医療を推進しています。
40年くらい前までは、家で死ぬのが当たり前でした。
しかし、今は8割の方が病院で死を迎えています。
そんな中、人生の最期は自宅で過ごしたいと希望する
方が増えてきました。医療者側も病院での治療効果が
望めない場合は、病院よりも住みなれた自宅で家族と
ともに限られた時間を過ごし、自然な最期を迎える事
が人間的であるという考え方に変わりつつあります。
「家で最期を迎えたい」と希望する方は厚労省の調査
では全体の55%に上ります。
しかし、在宅医療に切り替えるには、抱える問題が多
いのも事実です。家族の休むことのないケア、日常の
生活の変化、経済的な負担や問題も大きく影響します。
また、時代の流れで核家族になり、二、三世代同居が
少なくなり家庭での介護力も低下しています。慢性的
な医師や、看護師、専門職不足でもあります。
人材不足や事業所不足で、在宅介護サービスは不十分
な為、24時間介護から解放される施設入所志向も高
く、急変時の戸惑いから入院させることもあります。
国は少子高齢化に伴う医療費の増大で、今後医療費の
破綻も予測されます。在宅医療というシステムは医療
費削減には都合の良い政策です。地域包括ケアシステ
ムを提唱して、医療や介護を地域でつながり、地域で
支える仕組みにしようとしていますが、現状は地域の
事情、体制が整わず遅々として進んでいません。
住み慣れた我が家で、最期まで過ごしたいと思うのは
当然のこととして捉えなければなりません。
誰もが豊かに、その人らしく人生を全うできる世の中
であり、自分らしく暮らせる地域、社会の構築が急務
ではないでしょうか。
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serise 2018年シンポジウム・講演会
人生の終えんをどのように支えあうか
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